最勝寺の六地蔵石幢 松阪市嬉野黒野町

明治十一年(1878)

嬉野黒野町 在所の中を南北に県道が通っている この道を毎日仕事に通っていた頃がある 県道とはいえ車一台通るのがやっとの狭い道だったが 通勤ドライバーは慣れたもので 要所要所で車を停めて譲り合いながらスムーズに行き交っていた 今では名松線沿に新道ができて静かな在所になった
集落の西の外れに曹洞宗の最勝寺がある
山門の前に単制石幢が立っている 花崗岩の六角柱の幢身の上に饅頭型の笠石を載せている 近くの嬉野宮古町には元禄十四年(1701)銘の単制石幢があるが こちらはずっと下って明治十一年の刻銘が入る

ちょっと寄り道をして
件の県道を南に2kmほど行くと松阪市美濃田町に入る 在所の氏神 敏太神社の隣には小さいながら立派な大仏殿が見えている

元文二年(1737)に敏太神社の本地仏として鋳造された阿弥陀さんで 松阪では「美濃田の大仏さん」と呼ばれて親しまれている

敏太神社のそばの児童公園にも最勝寺と同時期と思われるよく似た意匠の石幢が立っている 

参考書籍

「嬉野史-文化財民俗編」嬉野町 P480 

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