年代不詳
県道脇の圃場の一角に 陰陽の石に挟まれた石塊
うっすらと肉彫りされた地蔵さんの姿が見える
初めて通りがかったとき この地蔵さん何なんやろ？ とおもって
車を停めて アイフォンで写真を撮った
随分前のことです
後に伊賀や伊勢で石幢を見るようになって
草生の地蔵さんは石幢なんや
と気がつきました
安濃町史の中には
『安濃町内では、寺院境内に四基みられる程度…』
とあって この地蔵さんは石幢としては取り扱われていないようです
在所では辻の庚申さんとして祀られているのでしょうか
重制石幢は完品では残りにくいので
町史などには載っていても 既に散逸してしまっているものも少なくありません
美杉や伊勢のよく整った美しい石幢もよいのですが
傷ついて辛うじて残っている石幢には いっそうの愛着が湧いてきます
そして
こんなとこで 何をやってなん？
と気になります
時間を巻き戻して この石幢がピカピカだった頃の風景を眺められるなら
そんな疑問も氷解するのでしょうが
そうか 地蔵さん たいへんやな おおきになあ
そんなふうに話しかけられたらよいなあとおもうのです
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