年代不詳

時々図書館にでかけて
古い市町村史や地誌を開いては石幢の手がかりを探します
先日「一志郡史」を調べていると
阿坂村大阿坂の観音寺の記事の中に
『六地蔵石幢一基 本寺の東北大杉の下にあり。』
とあるのをみつけました
地図を探してみましたが 松阪市大阿坂町に観音寺というお寺は見当たらないし
郡史にある大阿坂四七という住所も存在しません
古い市町村史だと現状が大きく変わってしまっていることも少なくありません
ただ 大阿坂の集落の外れに 大阿坂鳥岡観音集会所 がみつかりました
この集会所は観音寺の廃寺跡に建てられた集会所ではないだろうかかんがえて
暖かい一日だったので さっそく出動しました

やはり寺院の跡地のようだ 旧境内を隅々まで見渡すが 石幢は置かれていないようです
鐘楼の跡だろうか 黄壇上に三体の観音さんがお祀りされていました

中央奥に如意輪観音さん

左手に魚籃観音さん

右手に十一面観音さん
美しい観音さんらにお詣りを済ませて
ふたたび石幢の所在を考えました
「一志郡史」には
『 本寺の東北大杉の下にあり 』とあったので
とにかく東北の方向に行ってみよう
ということで 阿射加神社の脇から緩い坂を下っていくと
大阿坂の集落に入る入り口に「大阿阪農村公園」とある小さな児童公園
庚申さんの祠が並んでいるのが見えます

ここもお寺の境内地だった場所のようだ
入ってみると
庚申さんと並んで 石幢に刻まれた六地蔵さんがおいでになりました

笠石を欠いた単性石幢
伊勢寺 美濃田 黒野と この辺りに多く見られるデザインの石幢です
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