延宝九年(1681)

伊勢市二見町松下 蘇民将来を祀る松下社が氏神です 集落は松下社から1kmほど離れた山手にあります 国道42号線松下交差点を南に入り 参宮線を越えてしばらくいくと松下川です 右手に伸びる川の流れは少し先で五十鈴川派川と合流します 川を渡らずに右手に向かう小道が墓地への道で 少し行くと路傍に六地蔵の石幢が佇んでいました

竿に銘文が刻まれています
奉寄進 松下村 僧俗男女二世安楽 敬白
延宝九年辛酉七月日
江戸中期1681年の造立です

伊勢ではよく見る饅頭型の笠 中台も同様の半円形をしていて請花は省略されています 笠と中台の半円に合わせたように地蔵さんの姿も小判のような楕円をしています この頃から小判を伸ばしたような地蔵さんの姿が増えてきます また 幢身は上下を細く中央を太くしていて この時期の流行のようで通町正眼寺の石幢も同様の意匠となっています


参考書籍
「二見町史」 P559 二見町
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