大永六年(1526)
伊勢市有形文化財
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伊勢市内では六基の石幢が伊勢市の有形文化財に指定されていますが そのうちの一基が鹿海町の墓地に残されています 『かのみちょう』と読みます その命名の起源は『倭姫命世記』まで遡るというので古くに拓かれた在所なのでしょうね
倭姫が五十鈴川後江を遡り神淵河原までに来ると苗草を頭に戴く耆女(おみな)が通りました 「あなたはなにをしているのか」と聞きますと 耆女は「わたしは苗草を採る女で宇遅都日女(うぢつひめ)というものですと答えました 「なにをしているのか」と聞きますと 「この国は、鹿乃見哉毛為(かのみやもい)です」と答えたのでこの地を「鹿乃見(かのみ)」と名づけたとあります
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墓地の入り口に重制石幢が建っています 幢身の下部には『大永六年戌丙卯月日』の刻銘が読めます 戦国時代の入り口を入った頃か その頃からずっとここに建っているのでしょうか
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宝珠と笠と中台は後補ですが 龕部に浮彫りされた地蔵さんは美しくよく残っています
宝珠と錫杖を持つ地蔵さんと梵篋を持つ地蔵さん 梵篋は梵語の経典を収めた箱です
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合掌の地蔵さんと柄香を持つ地蔵さん
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参考書籍
「伊勢市史第七巻文化財編」P399 伊勢市
「伊勢市の石造遺物」P166 伊勢市教育委員会
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